LANケーブルのカテゴリとは何、カテゴリによる違いを説明。どのカテゴリのLANケーブルを使用すればよいか、LANケーブルの長さについても説明。サッシ窓のすき間、ドアのすき間を通す場合や屋外用のLANケーブルも紹介。
インターネットの通信速度が遅い原因が、LANケーブルである場合もある。
STPケーブル(Shielded Twisted Pair シールド付きツイストペア)とUTPケーブルUTP(UnShielded Twisted Pair シールドなしツイストペア)の違いも説明。コネクタ形状も説明。
LANケーブルのカテゴリの特徴
- LANケーブルは、使用する用途・速度によって、カテゴリ別に分けられる(性能が変わる)
カテゴリ | 最大スピード | UTP/STP | コネクタ 形状 |
価格(1m) | 備考 |
CAT5 | 100Mbps | UTP | RJ-45 | ¥ 400 | 使わないこと(スピードが遅い) |
CAT5e | 2.5Gbps | UTP | ¥ 200 | 光回線なら、これ。 | |
STP | ¥1,400 | 個人の用途では、使わない。法人向けスイッチ等で使用。 | |||
CAT6 | 5Gbps | UTP | ¥ 250 | 光回線なら、これがおすすめ(CAT5eより安定) | |
CAT6A | 10Gbps | UTP | ¥ 300 | 動画の品質を重視する場合におすすめ | |
CAT7 | 10Gbps | STP | TERA ARJ-45 GG-45 |
¥1,400 | 個人の用途では、使わない。法人向けスイッチ等で使用。 |
CAT8 | 40Gbps | RJ-45 | ¥1,500 | 個人の用途では、使わない。法人向けスイッチ等で使用。 |
参考)1mあたりの価格は目安に過ぎない
個人向けルーター周辺で使用するなら、カテゴリ5e、カテゴリ6、カテゴリ6A
- これからLANケーブル購入予定なら
- カテゴリ5e、カテゴリ6、カテゴリ6A いずれでも良い
- 動画品質に特別にこだわるなら、カテゴリ6A をおすすめ
- (カテゴリ6eは、LANケーブルメーカー独自の規格で、カテゴリ6Aと同じ。すでに消えていった規格)
- LANケーブルの長さについて
- ギガビットイーサネットである1000BASE-T(主流であるLAN)の場合、CAT5e以上のケーブルを使用して、100mまでと規定されています。
- 参考)「従来のCat5eやCat6で2.5Gや5Gのリンクスピードを実現」
- 参考)LANケーブルには互換性があるので、カテゴリの違うケーブルが混在しても通信可能(スピードは、最も遅いLANケーブルのスピードになる)。
- カテゴリ7、カテゴリ8 は、個人向け用途では使わない。理由は、以下。
- (カテゴリ5e、カテゴリ6、カテゴリ6A)と カテゴリ7 とでは、規格上のコネクタ形状が異なる。
- (カテゴリ5e、カテゴリ6、カテゴリ6A)は、RJ-45
- (カテゴリ7、カテゴリ7A)は、TERA、ARJ-45、GG-45
- (カテゴリ8)は、RJ-45
- カテゴリ7、カテゴリ8は、接地(アース)しないと通信スピードが遅くなる。
- 個人向けのルーターには、接地(アース)する機能がない場合が多い。
- (カテゴリ5e、カテゴリ6、カテゴリ6A)と カテゴリ7 とでは、規格上のコネクタ形状が異なる。
- カテゴリ5e、カテゴリ6、カテゴリ6A いずれでも良い
STPケーブルとUTPケーブルとは
- STP(Shielded Twisted Pair シールド付きツイストペア)ケーブル
- シールドが施されたケーブルであり、遮へい効果によってノイズに対する耐性が高い。
- ただし、アース(接地)しないとノイズ遮蔽の効果はない。
- LANケーブルを接続するポートがプラスチック(絶縁材料)となっているとアースできない
- (一般的な、個人向けの無線ルーターは、プラスチックのポートである)
- UTP(UnShielded Twisted Pair シールドなしツイストペア)ケーブル
- 普通のLANケーブルで、シールドが施されていない。
- 参考)「電気設備の知識と技術 UTPケーブルとSTPケーブル」
- 参考)WikiPedia ツイストペアケーブル
STPケーブルは、接地(アース)しないとノイズを拾って、かえって不安定になる場合がある
- カテゴリ6A、カテゴリ6はUTPケーブル。接地(アース)しないで使うように作られている
- カテゴリ7、カテゴリ8はSTPケーブル。接地(アース)して使うことを前提としている。
- ノイズの多い工場のネットワークで使用される場合が多い(ノイズから信号を守るため)。
- 個人向けルーターには接地(アース)する機能はない。通常のパソコンにも接地(アース)する機能はない。
- 接地(アース)しないでカテゴリ7やカテゴリ8のケーブルを使用すると、シールドにノイズが乗るために、かえってスピードが遅くなる可能性がある。そのため、個人向けルーターを使用する場合には、ケーブルは、カテゴリ6か6A(UTP)を使用するのがよい。
LANケーブルの種類、LANコネクタの種類、見分け方
- 「LANケーブルのカテゴリ見分け方」
- ドアのすき間などに使用する場合、やわらかくてフラットなLANケーブルもあります。
- 「LANコネクタとLANケーブルは同じものではない?選び方や種類について」
- LANケーブルのコネクタの規格には、「RJ-45」、「GG-45」、「ARJ-45」、「TERA」があります。
- 大容量のデータ通信する際に使用されるCat7Aには、TERAやARJ-45、GG-45を使用します。
- 「ストレートケーブル」か「クロスケーブル」かの違いもあります。
- LANケーブルのコネクタの規格には、「RJ-45」、「GG-45」、「ARJ-45」、「TERA」があります。
サッシ窓のすき間、ドアのすき間を通す場合や屋外用のLANケーブルもある。購入可能
- サッシ窓のすき間で、屋外と屋内との間に使用
- ドアのすき間を通す場合に使用
- ツメの折れないLANケーブル
- LANケーブル 延長コネクタ
- LANケーブルの配線カバー
- 屋外用のLANケーブル 購入可能です。
LANケーブルが原因で、インターネットの通信速度が遅い場合の対策
- モデム・ONUと、AS(AirStation、バッファローの無線ルーター)とを接続しているLANケーブルが切れかかっている場合には、LANケーブルを新しいものに変更する
- 不適切なカテゴリのLANケーブルを使用している場合
- 古いLANケーブルの使用をやめて、カテゴリ5eかカテゴリ6かカテゴリ6AのLANケーブルに変更する
- 注意)カテゴリ7やカテゴリ8のLANケーブルは使用しない(カテゴリ7、8は、STP対応のケーブル)
- 理由)STPケーブルは、接地(アース)しないとノイズを拾って、かえって不安定になる場合があるから
- 詳細)カテゴリ7は、接地(アース)して使うことを前提としている。個人向けルーターには(多分、パソコンにも)接地(アース)する機能はない。 接地(アース)しないでカテゴリ7のケーブルを使用すると、シールドにノイズが乗るために、かえってスピードが遅くなる可能性がある。そのため、個人向けルーターを使用する場合には、ケーブルをカテゴリ6かカテゴリ6Aを使用するのがよい。カテゴリ6、カテゴリ6Aは接地(アース)しないで使うように作られている
参考)
- 「LANケーブルの正しい使い方」
- 「CAT6Aのすき間LANケーブル」は10Gbpsで通信できるか?窓の隙間を使って屋外から2階へ配線してみた
- Cat6(カテゴリ6)とCat5e(カテゴリ5e)は混在しても大丈夫?使用時の注意点まとめ
- 「便利に使えるLANケーブル10選。薄さや形状で選んで上手な使い分けを」
- 隙間を使って屋内外をつなぐ「すきま用ケーブル」、高耐久の「屋外配線用ケーブル」などがある
- ルーターを壁掛けにする場合など