ビームフォーミング(EX)とは何か、その効果と設定方法(バッファロー、エレコム、NEC、IODATAの無線ルーター)
無線ルーターのビームフォーミング、ビームフォーミングEXとは何か、設定方法を説明。無線LANのビームフォーミングでは、利用可能なエリアが従来より3~4割程度広がる効果がある。
ビームフォーミング(beamforming)
ビームフォーミング機能とは
- ビームフォーミング(beamforming)機能とは、機器にめがけて集中的に電波を送信する機能。
機器の位置や距離を判別し、電波を適切に届けることが可能。- 電波を強くする原理、仕組み
- アンテナから送信される電波には、電力や位相といった要素がある。電波は全方向に送信される。
- 送信された2つの電波の位相が逆だ(180度ずれている)と、重なった電波は弱くなる。
- 送信された2つの電波の位相が同じだと、重なった電波は強くなる。
- 従って、アンテナから送信される電波の位相を調整すると、特定の地点に強い電波を送ることができる。
- 以下の説明が分かりやすいです。
- MU-MIMOとの関係
- ビームフォーミング機能を使うには、複数のアンテナが必要。
- 従って、ビームフォーミング機能を使用するには、MU-MIMOも必須。
- 無線LANで採用された経緯
- 2003年に標準化されたIEEE802.11n(Wi-Fi4)から、ビームフォーミングはオプション
- IEEE802.11ax(Wi-Fi6)とIEEE802.11ac(Wi-Fi5)では標準で対応
- 電波を強くする原理、仕組み
- メリットは
- 高速、かつ遠くまで電波が届く
- 端末の接続台数が増えても、通信速度が落ちない
- 特定の端末に対して、電波を強くすることができる
- デメリットは
- 環境によっては、通信が途切れたり不安定になる場合がある
- 親機であるルーターにビームフォーミング機能が搭載されていることが必須条件。
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かつ、それに加えて、子機(スマホやPCなど)側も、ビームフォーミングに対応した端末であることが必要
(最近のiPhoneやAndoridnoスマホは、ほぼ対応していると考えてよい、2021年5月現在)
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バッファローのビームフォーミング
- ビームフォーミングEX(バッファロー)
- ビームフォーミング機能を備えた親機であれば、ビームフォーミング非対応の端末であっても、ビームフォーミングが利用可能
- ビームフォーミングの設定方法(ページ8/161)
- ビームフォーミングは、常に有効に設定されていて、無効にできない。
- ビームフォーミングEXは、工場出荷時は有効に設定。
- 変更する場合には、[詳細設定][無線設定][2.4GHz / 5GHz]の拡張設定
- 「ビームフォーミングEX」の「使用する」のチェックON/OFF
- 変更する場合には、[詳細設定][無線設定][2.4GHz / 5GHz]の拡張設定
- バッファローの中継機のビームフォーミング
- ビームフォーミング機能をもった中継機は、
- WEX-1800AX4EA、WEX-1800AX4、WEX-1166DHP2、WEX-1166DHPS
- (WEX-733DHPS、WEX-733DHP、WEX-G300は、ビームフォーミング機能なし)
- ビームフォーミング機能をもった中継機は、
FAQ「ビームフォーミングとはなんですか」
「iPhoneでWi-Fiを使うなら ビームフォーミング&ビームフォーミングEX」
エレコムのビームフォーミング
- ビームフォーミングZ(エレコム)
- ビームフォーミング機能を備えた親機であれば、ビームフォーミング非対応の端末であっても、ビームフォーミングが利用可能
NEC Atermのビームフォーミング関連情報
IODATAのビームフォーミング関連情報
参考)
「Wi-Fiのビームフォーミングの原理・仕組みをやさしく解説」
「iPhoneでWi-Fiを使うなら ビームフォーミング&ビームフォーミングEX」
参考)
バンドステアリング、スマートコネクトとは何か、その効果と設定方法(TP-Link、エレコム、NEC、IODATA、ASUSの無線ルーター)