BS-MS20Pシリーズ、BS-GS20シリーズ(バッファローのL2スイッチ)のレイヤー3モード時の設定
バッファロー製のL2スイッチ(BS-GS20シリーズ)のレイヤー3モード(L3モード)とは何かを説明。レイヤー2モード(L2モード)とL3モードでの表示の違い、設定項目の違いを説明。BS-MS20Pシリーズも同様。
- バッファローでの L3スイッチ
- 販売中のL2スイッチにレイヤー3モード(L3モード)として、レイヤー3機能を実現している。
BS-GS20シリーズ(L2スイッチ)のL3モード時の設定
L2スイッチ(BS-GS20シリーズ)のL3モードとは?
- バッファローのスイッチにはIPアドレスが用意されている
- (ネットワーク経由で管理画面にアクセスして設定を行うため。)
- レイヤー3モード(L3モード)とは、レイヤー3スイッチとして動作するモード。
- レイヤー3 機能とは
- L3 ルーティング
- 静的ルーティング
- ARP テーブル
- DHCP リレー
- レイヤー3モード(L3モード)と言っても、所詮はL2スイッチなので、
- デフォルト状態(初期状態)では、設定したVLAN間通信を禁止する設定はない
- ポートから入ってきたフレームの宛先MACアドレスが未知であれば、全ポートに出ていく
- VLAN間通信を禁止するには、ACL設定(Access Control List ページ72/102)するしかない
- デフォルト状態(初期状態)では、設定したVLAN間通信を禁止する設定はない
L3モードの詳細
- L3ルーティングとは
- 静的ルーティングとは
- 設定方法は「ユーザーズマニュアル 静的ルーティング(ページ24/102)」を参照
- 静的ルーティングの具体的な項目としては (例:192.168.20.* にパケットを届けるには、192.168.10.1 に渡す)
- ネットワークアドレス (例:192.168.20.0)
- サブネットマスク (例:255.255.255.0)
- ゲートウェイ : IPアドレス (例:192.168.10.1)
- デフォルトゲートウェイ : 静的ルーティングで決められない宛先は、ここへ渡す (例:192.168.11.1)
- 静的ルーティングの具体的な項目としては (例:192.168.20.* にパケットを届けるには、192.168.10.1 に渡す)
- 設定方法は「ユーザーズマニュアル 静的ルーティング(ページ24/102)」を参照
- ARPテーブルとは
- ARP(Address Resolution Protocol, RFC826など)、「アープ」と呼ぶ。
- 各機器のIPアドレスとMACアドレスとの対応の一覧をいう。
- ARPテーブルを見るには「ユーザーズマニュアル ARPテーブル(ページ86/102)」を参照
- DHCPリレーとは
- 説明は「DHCPリレーとは」を参照。図もあって、わかりやすい。
- 要するに、ルーターを超えて、DHCPサーバーとの通信を実現する機能です。
- 通常、DHCPはブロードキャストで実現される。ルーターはブロードキャストを通さないので、ルーターを超えてDHCPサーバーとの通信はできない。それを実現する仕組みを「DHCPリレー」と言う。
- 設定方法は、「ユーザーズマニュアル DHCPリレー」(ページ82/102)を参照
- 「DHCP リレー機能を使用した場合と使用しない場合の比較」の図(ページ103/142)を参照(BS-G3024MRでの記述)
BS-GS20のレイヤー2モードとレイヤー3モードの表示項目・設定項目の違い
設定済み状況 の 表示
表示項目 / モード | レイヤー2モード VLAN設定(ページ17/102) |
レイヤー3モード VLAN設定(ページ20/102) |
---|---|---|
VLANモード | VLAN設定 / インターネットマンション | VLAN設定のみ |
VLANステータス | ◎ (設定済みVLANの一覧表示) |
◎ (設定済みVLANの一覧表示) |
VLANの追加・編集 ・VLAN ID ・VLAN名 ・管理VLAN |
◎ (「VLANステータス」で選択されたVLANの設定済み内容を表示) |
◎ (「VLANステータス」で選択されたVLANの設定済み内容を表示) (IPアドレスを割り当てたVLANはすべて管理VLANとなる) |
IPv4アドレス設定 ・IPv4アドレス ・サブネットマスク |
X | ◎ 作成するVLANに固定IPアドレスを割り当てる場合に入力 |
ポートの割り当て一覧 ・Tagged ・Untagged ・Not Member |
◎ (インターネットマンションモードでは、Uplink,Downlink表示) |
◎ |
設定する項目(VLANを新規追加 または VLANを選択して編集)
設定項目 / モード | レイヤー2モード | レイヤー3モード |
---|---|---|
VLANの追加・編集 ・VLAN ID ・VLAN名 ・管理VLAN |
◎ | ◎ (IPアドレスを割り当てたVLANはすべて管理VLANとなる) |
接続方式 | ◎(ルーティング機能は無い) スイッチのIPアドレス設定方法: 「固定IPアドレス / DHCPサーバーから自動取得」 |
X |
IPv4アドレス設定 ・IPv4アドレス ・サブネットマスク ・デフォルトゲートウェイ |
◎スイッチの設定 (固定IPアドレス時に入力) |
◎VLANの設定 (デフォルトゲートウェイなし) |
DNSサーバー ・取得方式:DNSサーバーのIPアドレスの取得方法(手動設定など)選択 ・プライマリーDNSサーバー ・セカンダリーDNSサーバー |
◎スイッチの設定 (固定IPアドレス時に入力) |
◎ |
IPv6アドレス設定 | ◎「有効/無効」 | ◎「有効/無効」 |
参考)
- レイヤー2モード(L2モード)では、各VLANにIPアドレスを設定しない。スイッチに設定画面のためのIPアドレスを設定する。
- レイヤー3モード(L3モード)では、各VLANにIPアドレスを設定する。
設定事例)L3モードを使用した、具体的な設定例
- 以下のL3モードの例で、具体的な設定を確認して理解を深めてください。
- 参考)静的ルーティング : 特定のネットワークへアクセスする際に通過するゲートウェイを設定する
参考)
BS-MS20P(PoE対応、マルチギガ対応スマートスイッチ BS-MS2016P BS-MS2008P)の特徴と設置・設定方法(バッファロー)