離れた建物を無線LANでつなぐ方法の基本例(バッファローの屋外アンテナ、無線LANアクセスポイント)

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離れた建物を無線LANで接続する方法(1対1、1対多)を説明。法人向け無線LANアクセスポイント AirStation Pro (WAPM、WAPS)と同軸ケーブル、外部アンテナ(屋外)を使用する例を説明。

  • 複数の無線LANアクセスポイント間を、リピーター機能(WDS,中継)を使用して通信する。
  • 標準添付のアンテナだと電波が届く距離は短い(機種による。約40m~100mくらい)。
  • 無線LANアクセスポイント(法人向け)に外部アンテナを接続すると、500m、1km、2km 、3km などの長距離で通信可能となる。その実現方法の概要を説明する。

離れた建物を無線ネットワークでつなぐ

離れた建物を無線ネットワークでつなぐ場合の概要説明

先ず、以下のリンク先を読むこと。具体例、スループットなど全般の知識が得られ、全体像を理解できる。

  • 「無線LANを屋外で利用 離れた建物を無線ネットワークでつなぐ」
    • 利用用途の具体例
      • 1対1、1対多
    • 屋外対応無線LANアクセスポイントのラインナップ
      • 屋外では、動作保証温度、防水・防塵性能、耐腐食性能が必要
    • 屋外対応無線LANアクセスポイントのスループット特性
      • 300mで120Mbps、500mで100Mbps、1000mで36Mbps(WAPM-1266WDPRの場合)
    • 屋外用アンテナのラインナップ
      • 指向性、広指向性、無指向性
    • 屋外アンテナとオプション(法人向け)
      • 屋外アンテナ専用同軸ケーブル WLE-CC
      • 屋外アンテナ専用取付金具 WLE-KG
    • 拠点間通信のアンテナ選択例、アンテナ使用時の実効スループット
      • 1kmで100Mbps、2kmで80Mbps、3kmで60Mbps
  • 無線LANアクセスポイントへの給電機器(PSE)が必要なら、インジェクター または ビジネススイッチを使用

法人APを使用する場合の注意点

法人APに外部アンテナを接続する場合の注意点

まずは、以下の対応表で確認

無線LANオプション対応表(外部アンテナ屋外タイプ)
  • 同軸ケーブル
    • 法人APと外部アンテナとを結ぶ同軸ケーブルは2本必要
      • 理由)1本だと、動作保証外のため。
    • 法人APと接続する外部アンテナに無指向性アンテナWLE-HG-NDCを使用する場合、
  • 外部アンテナの台数
    • 法人APに外部アンテナを接続する場合には、法人APのアンテナ端子2つとも接続する必要あり(理由:1つでは動作保証外)。
    • 広指向性の外部アンテナWLE-HG-DA/AGは、1台につきアンテナ端子が2個。従って、1台で良いです。
    • 無指向性アンテナWLE-HG-NDCは、1台につきアンテナ端子が1個。従って2台が必要。
  • 同軸変換コネクタ
  • 外部アンテナの取付金具

1対1の接続例

距離1対1で、外部アンテナ(屋外)を接続するのに必要な製品

  • A地点の建物で必要な製品は、4種類 (合計 ¥128,400)
製品 単価 必要数 合計
広指向性 平面型アンテナ
WLE-HG-DA/AG
¥24,800 1 ¥24,800
同軸ケーブル5m
WLE-CC5
¥12,000 2 ¥24,000
無線LANアクセスポイント
WAPM-1266WDPR
¥69,800 1 ¥69,800
取付金具(ベランダ設置タイプ )
WLE-KG-VPA
¥9,800 1 ¥9,800
  • B地点にも、同じものが必要。
  • 2地点(A地点、B地点)総合計で、 ¥256,800

参考)無線アクセスポイントが屋内WAPM-1266R(¥39,800)なら、同軸変換コネクタ(2個)WLE-OP-RNC(¥1,400 x2 = ¥2,800)が必要。

距離1対1で、外部アンテナ(屋外)を接続するのに必要な製品

  • A地点の建物で必要な製品は、4種類 (合計 ¥203,200)
製品 単価 必要数 合計
指向性 八木式アンテナ
WLE-HG-DYG
¥49,800 2 ¥99,600
同軸ケーブル5m
WLE-CC5
¥12,000 2 ¥24,000
無線LANアクセスポイント
WAPM-1266WDPR
¥69,800 1 ¥69,800
取付金具(ベランダ設置タイプ )
WLE-KG-VPA
¥9,800 1 ¥9,800
  • B地点にも、同じものが必要。
  • 2地点(A地点、B地点)総合計で、 ¥406,400

参考)無線アクセスポイントが屋内WAPM-1266R(¥39,800)なら、同軸変換コネクタ(2個)WLE-OP-RNC(¥1,400 x2 = ¥2,800)が必要。

参考)指向性八木式アンテナは、各拠点に2台必要。各拠点1台でも通信可能かもしれないが、動作保証外。

1対多の接続例

  • 中心となる拠点をX地点。その他の拠点をA地点・B地点・・・とする。
  • X地点には、各拠点に電波が届くように無指向性アンテナを使用
  • A地点・B地点・・・にはX地点に向けて、指向性アンテナを使用

距離1対多で、外部アンテナ(屋外)を接続するのに必要な製品

  • X地点の建物で必要な製品は、4種類 (合計 ¥243,200)
製品 単価 必要数 合計
無指向性 コーリニア型アレーアンテナ
WLE-HG-NDC
¥39,800 2 ¥79,600
同軸ケーブル20m
WLE-CC20
¥42,000 2 ¥84,000
無線LANアクセスポイント
WAPM-1266WDPR
¥69,800 1 ¥69,800
取付金具(ベランダ設置タイプ )
WLE-KG-VPA
¥9,800 1 ¥9,800
  • A地点、B地点、・・・の各地点で必要な製品 (合計 ¥128,400)
製品 単価 必要数 合計
広指向性 平面型アンテナ
WLE-HG-DA/AG
¥24,800 1 ¥24,800
同軸ケーブル5m
WLE-CC5
¥12,000 2 ¥24,000
無線LANアクセスポイント
WAPM-1266WDPR
¥69,800 1 ¥69,800
取付金具(ベランダ設置タイプ )
WLE-KG-VPA
¥9,800 1 ¥9,800
  • 3地点(X地点、A地点、B地点)総合計で、 ¥440,000

参考)無線アクセスポイントが屋内WAPM-1266R(¥39,800)なら、同軸変換コネクタ(2個)WLE-OP-RNC(¥1,400 x2 = ¥2,800)が必要。

参考)無指向性 コーリニア型アレーアンテナは、X地点に2台必要。1台でも通信可能かもしれないが、動作保証外。

距離(2km)1対多で、外部アンテナ(屋外)を接続するのに必要な製品

  • X地点の建物で必要な製品は、4種類 (合計 ¥243,200)
製品 単価 必要数 合計
無指向性 コーリニア型アレーアンテナ
WLE-HG-NDC
¥39,800 2 ¥79,600
同軸ケーブル20m
WLE-CC20
¥42,000 2 ¥84,000
無線LANアクセスポイント
WAPM-1266WDPR
¥69,800 1 ¥69,800
取付金具(ベランダ設置タイプ )
WLE-KG-VPA
¥9,800 1 ¥9,800
  • A地点、B地点、・・・で必要な製品は、4種類 (合計 ¥203,200)
製品 単価 必要数 合計
指向性 八木式アンテナ
WLE-HG-DYG
¥49,800 2 ¥99,600
同軸ケーブル5m
WLE-CC5
¥12,000 2 ¥24,000
無線LANアクセスポイント
WAPM-1266WDPR
¥69,800 1 ¥69,800
取付金具(ベランダ設置タイプ )
WLE-KG-VPA
¥9,800 1 ¥9,800
  • 3地点(X地点、A地点、B地点)総合計で、 ¥589,600

参考)無線アクセスポイントが屋内WAPM-1266R(¥39,800)なら、同軸変換コネクタ(2個)WLE-OP-RNC(¥1,400 x2 = ¥2,800)が必要。

参考)無指向性 コーリニア型アレーアンテナは、X地点に2台必要。1台でも通信可能かもしれないが、動作保証外。

参考)指向性八木式アンテナは、各拠点に2台必要。各拠点1台でも通信可能かもしれないが、動作保証外。

参考1)

「無線LAN製品 無線LANオプション対応表」

「法人ネットワーク商品のトラブルを解決する」

参考2)離れた建物(3地点)を無線ネットワークでつなぐ方法

離れた建物を無線LANでつなぐ具体例と考え方(300坪敷地内の自宅1棟と離れ2棟:3地点)(バッファロー)

(100m~数km以上)離れた建物(3地点)を無線LANでつなぐ具体例と考え方(バッファロー)

参考3)10m離れた建物を無線ネットワークでつなぐ方法

10m離れた建物(母屋おもやと離れなど2地点)を無線LANでつなぐ具体例と考え方(バッファロー)

参考4)(数10m~数km以上)離れた建物(2地点)を無線LANでつなぐ具体例

(10m~数km以上)離れた建物(2地点)を無線LANアクセスポイントでつなぐ具体例と考え方(バッファロー)

参考5)その他

リピーター機能(WDS、中継)の設定方法、つながらない対策(法人向け無線LANアクセスポイントWAPM、WAPS)(バッファロー)

PoE、PoE+とは。PoE動作確認済機器(バッファロー)一覧

 

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この記事へのコメント

  1. こんにちは。
    ホームページを拝見致しました。
    すごい知識でいらっしゃいますね。
    私はこのページにありました「離れた建物を無線LANで繋ぐ方法」を勉強しているど素人です。
    もしご迷惑でなければお教え頂けないでしょうか。
    現在、個人宅と離れをバッファローのルーター
    無線LANと中継機で繋いでますが安定しません。
    これから小さな事務所建設を行います。
    バッファローに電話をしてみましたが
    やはり自身が少しでも理解しなくてはと思いまして。離れた建物を無線LANで繋ぐ事になります。
    離れたといっても300坪の敷地内です。
    1対多の接続です。合計3棟。
    ①X地点の無指向性アンテナWLE-HG-NDCはA地点とB地点に向け二台必要ということでしょうか?
    ②また、屋外用WAPS -30WDPに変えた場合、
    X地点には一台で良いということでしょうか?
    ③その場合はPoEとスイッチングhubが必要になるということでしょうか?
    もしトンチンカンな質問をしてしまいましたら
    お許し下さい。

    1. 栗太郎です。コメントありがとうございます。
      少し(2、3日)、時間をいただけませんでしょうか。考えたいと思います。

    2. 中川様、お問い合わせに回答します。遅くなってすみません。
      >①X地点の無指向性アンテナWLE-HG-NDCはA地点とB地点に向け二台必要ということでしょうか?
       無指向性のアンテナなので、周囲に広く電波を飛ばします。
       「A地点とB地点に向け二台必要」という訳ではありません。
       A地点とB地点とC地点とD地点の4地点であっても、2台必要です(4台ではありません)。
       法人向け無線アクセスポイントに外部アンテナを接続する場合には、アクセスポイントの2個のアンテナ端子に接続して初めて動作保証されるというのがその理由です。
      >②また、屋外用WAPS -30WDPに変えた場合、X地点には一台で良いということでしょうか?
       ①と同じです。X地点の無指向性アンテナWLE-HG-NDCは2台必要です。
       法人向け無線アクセスポイントに外部アンテナを接続する場合には、アクセスポイントの2個のアンテナ端子に接続して初めて動作保証されるというのがその理由です。
       なお、外部アンテナを使用せず、標準アンテナのWAPM-1266WDPRを使用することをお奨めします。理由は、電波の届く範囲がWAPS-300WDPよりも広くなるからです。
      >③その場合はPoEとスイッチングhubが必要になるということでしょうか?
       「その場合は」というのが意味がわかりません。
       「WAPS-300WDPを使う場合」という意味であれば、PoEが必要になるでしょう。理由は、WAPS-300WDPは、ACアダプター非対応だからです。
       スイッチングhubは、有線LANケーブルで接続する機器があるなら、使用すればいいと思います。必須ではないと思います。

      ●参考までに(外部アンテナの台数)
      広指向性の外部アンテナWLE-HG-DA/AGは、1台につきアンテナ端子が2個あるので、1台で良いです。無指向性アンテナWLE-HG-NDCは、1台につきアンテナ端子が1個なので、2台が必要です。

      ●以下のURLに、全体像を記述しています。よろしければ、参考にしてください。
      https://kuritaroh.com/2019/01/30/presentation_30mx33m_wireless/

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