(10m~数km以上)離れた建物(2地点)を無線LANアクセスポイントでつなぐ具体例と考え方(バッファロー)

Pocket
このエントリーを Google ブックマーク に追加
LINEで送る

10m~数km以上離れた建物(2地点)を無線LANでつなぐ具体例と考え方を記述。

複数の候補案を示す。通信距離の短い順に、法人向け無線LANアクセスポイント(WAPM、WAPS)、同軸ケーブル、外部アンテナ(屋外)を使用するかどうか、を検討する。

10m~数km以上離れた建物(2地点)を無線LANでつなぐ

前提条件3つ

  • 複数の法人向け無線LANアクセスポイント(以下、「法人AP」と記す)の間を、リピーター機能(WDS,中継)を使用して通信する。
    • 個人向けルーターや中継機は使用しない
      • 理由)屋外での使用、屋外経由での使用は動作保証外だから。
    • 法人APの電波を、個人向け中継機を使用して中継することは、動作保証外
  • 法人APに標準添付のアンテナだと電波が届く距離は短い(機種に依る。最大約40m~100mくらい)。
  • 法人APに外部アンテナを接続する(標準添付のアンテナをはずす)と、500m、1km、2km 、3km などの長距離で通信可能となる。

土地や使用形態の前提条件

  • 建物間の距離は約10m~数km。
  • 本店Xにモデム(または ONU、ホームゲートウェイ)がある。
  • 本店X、支店Aで、無線子機(PCやスマホなど)でインターネットを見る。

想定する内容

  • 法人向け無線LANアクセスポイント(以下、「法人AP」と記す)は、
    • WAPM-1266WDPR(¥69,800)or WAPS-300WDP(¥49,800)を使用し、屋外(壁など)に設置。
      • 本店Xと支店Aに設置する法人AP間に障害物がなく、見通せる。
  • 法人APに外部アンテナを接続する場合には、
    • 屋内設置用の法人APでも使用可能(WAPM-1266R(¥39,800)など)。
      • 理由)屋内の法人AP と 屋外の外部アンテナ とを同軸ケーブルで接続するため。
    • 参考)屋内用WAPS-1266(¥19,800)は、アンテナ内蔵。外部アンテナを接続することはできない。
  • 法人APに外部アンテナを接続する場合には、
    •  屋内の無線子機との通信をするために別途WiFiルーター(個人向けルーターで良い)を設置。
      •  理由)外部アンテナを接続するので、屋内の無線子機に法人APから電波が届かない可能性があるため。
  • 本店Xには、法人APの上位にルーターを設置。
    • 有線ルーターBHR-4GRV2(¥7,200)でよい。個人向けの無線LANルーター(WSR-2533DHP3やWXRシリーズなど)でもよい。
  • 支店Aで、有線LANが必要なら、ハブを設置。
    • ハブは、LSW4-GT-5EPL(¥2,550)など何でもよい

法人APを使用する場合の注意点

法人APに外部アンテナを接続する場合の注意点

  • 同軸ケーブル
    • 法人APと外部アンテナとを結ぶ同軸ケーブルは2本必要
      • 理由)1本だと、動作保証外のため。
    • 法人APと接続する外部アンテナに無指向性アンテナWLE-HG-NDCを使用する場合、
      • 法人APが、WAPS-300WDPまたはWAPM-1266WDPRの場合には
        • 同軸ケーブルは20mWLE-CC20(¥42,000)を使用する
        • 理由)5mや10mでは、出力が強くなりすぎて電波法違反になるため。
  • 外部アンテナの台数
    • 法人APに外部アンテナを接続する場合には、法人APのアンテナ端子2つとも接続する必要あり(理由:1つでは動作保証外)。
    • 広指向性の外部アンテナWLE-HG-DA/AGは、1台につきアンテナ端子が2個。従って、1台で良いです。
    • 無指向性アンテナWLE-HG-NDCは、1台につきアンテナ端子が1個。従って2台が必要。
  • 同軸変換コネクタ
  • 外部アンテナの取付金具
  • 参考ページ)

簡単な構成から、複雑な構成までの案4つ

  • 案1)本店Xに法人APを設置。支店Aには法人APを設置しない。
  • 案2)本店Xに法人APを設置。支店Aには法人APを設置。
  • 案3)本店Xに法人AP+外部アンテナを設置。支店Aに、法人APを設置。
  • 案4)本店X・支店Aに、法人AP+外部アンテナを設置。
案  \  場所 本店X 支店A WAPS-
300WDP
届く距離
WAPM-
1266WDPR
届く距離
案1 法人AP 設置しない 40m弱 100m弱
案2 法人AP 法人AP 40m 100m
案3 法人AP
外部アンテナ
WiFiルーター
法人AP 500m 1km
案4 法人AP
外部アンテナ
WiFiルーター
法人AP
外部アンテナ
WiFiルーター
1km 2km以上

 

案1)法人APを本店に1台設置

  • 本店Xには、屋外にWAPM-1266WDPRを設置
  • 支店Aには、法人APは設置せず、子機(PC、スマホやプリンタなど)のみを置く。

本店X 【Modem】—【BHR-4GRV2】—【BIJ-POE-1P/HG】—【WAPM-1266WDPR

支店A  無線子機(PCやスマホ)のみ

考察)
  • WAPM-1266WDPRは、標準アンテナで約100m電波が届く。
  • 従って電波環境が良ければ、リピーター機能を使用しないで、支店Aの子機まで電波が届く可能性がある。
  • 有線ルーターBHR-4GRV2(¥7,200)の代わりに、個人向けの無線LANルーター(WSR-2533DHP3など)でもよい。
必要な機器)本店Xのみでよい。
  • 本店Xで必要な製品は、3種類 (合計 ¥92,800)
製品 単価 必要数 合計
無線LANアクセスポイント
WAPM-1266WDPR
¥69,800 1 ¥69,800
インジェクター
BIJ-POE-1P/HG
¥15,800 1 ¥15,800
有線ルーター
BHR-4GRV2
¥7,200 1 ¥7,200

 

案2)法人APを本店Xと支店Aに設置

  • 本店Xに、屋外にWAPM-1266WDPRを設置
  • 支店Aに、屋外にWAPM-1266WDPRを設置 (有線PCあり)
  • 本店Xと支店Aとの間を、リピーター機能(WDS,中継)を使用して通信

本店X 【Modem】—【BHR-4GRV2】—【BIJ-POE-1P/HG】—【WAPM-1266WDPR

支店A  PC —【ハブ】—【BIJ-POE-1P/HG】—【WAPM-1266WDPR】 (有線PCある場合)

考察)
  • 本店Xと支店Aとは、法人APのリピーター機能(WDS)でつなぐ
  • 支店Aの無線子機(PCやスマホなど)は、支店Aの法人APと通信する
  • 有線ルーターBHR-4GRV2(¥7,200)の代わりに、個人向けの無線LANルーター(WSR-2533DHP3など)でもよい。
必要な機器)本店Xと支店Aに設置。
  • 本店Xで必要な製品は、3種類 (合計 ¥92,800)
製品 単価 必要数 合計
無線LANアクセスポイント
WAPM-1266WDPR
¥69,800 1 ¥69,800
インジェクター
BIJ-POE-1P/HG
¥15,800 1 ¥15,800
有線ルーター
BHR-4GRV2
¥7,200 1 ¥7,200
  • 支店Aで必要な製品は、3種類 (合計 ¥88,150)
製品 単価 必要数 合計
無線LANアクセスポイント
WAPM-1266WDPR
¥69,800 1 ¥69,800
インジェクター
BIJ-POE-1P/HG
¥15,800 1 ¥15,800
ハブ
LSW4-GT-5EPL
¥2,550 1 ¥2,550

 

案3)本店Xに法人AP+外部アンテナを設置。支店Aに法人APを設置

  • 本店Xに、屋外にWAPM-1266WDPR+外部アンテナ+WiFiルーターを設置
    • WiFiルーターは、本店X内の無線子機との通信に使用
    • 理由)WAPM-1266WDPRには外部アンテナをつなぐので、本店X内の無線子機に電波が届かない可能性があるため。
  • 支店Aに、屋外にWAPM-1266WDPRを設置 (有線PCあり)
    • WAPM-1266WDPRには外部アンテナをつながないので、支店A内の無線子機には電波が届く)
  • 本店Xと支店Aとの間を、リピーター機能(WDS,中継)を使用して通信

本店X 【Modem】—【BHR-4GRV2(X)】—【BIJ-POE-1P/HG】—【WAPM-1266WDPR】—【外部アンテナ】
               |
               |—【WiFiルーター(APモード)】

支店A  PC —【ハブ】—【BIJ-POE-1P/HG】—【WAPM-1266WDPR】 (有線PCある場合)

考察)
  • BHR-4GRV2(X)にWiFiルーター(APモード)を接続する代わりに、WiFiルーター(ROUTERモード)を1台使用することも可能。

    本店X 【Modem】—【WiFiルーター(ROUTERモード)】—【BIJ-POE-1P/HG】—【WAPM-1266WDPR】—【外部アンテナ】

  • 法人APに外部アンテナを接続する場合には、屋内用の法人APでも使用可能。
    • 理由)屋内の法人AP と 屋外の外部アンテナ とを同軸ケーブルで接続するため。
必要な機器)本店Xに、法人AP+外部アンテナ。支店Aに法人AP設置。
  • 本店Xで必要な製品 (合計 ¥201,600 + WiFiルーター + 取付金具)
製品 単価 必要数 合計

広指向性 平面型アンテナ
WLE-HG-DA/AG

¥24,800 1 ¥24,800
同軸ケーブル20m
WLE-CC20
¥42,000 2 ¥84,000
同軸変換コネクタ
WLE-OP-RNC
¥1,400 0 ¥0
無線LANアクセスポイント
WAPM-1266WDPR
¥69,800 1 ¥69,800
インジェクター
BIJ-POE-1P/HG
¥15,800 1 ¥15,800
有線ルーター
BHR-4GRV2
¥7,200 1 ¥7,200
WiFiルーター   1  
外部アンテナの取付金具   1  
  • 支店Aで必要な製品 (合計 ¥88,150)
製品 単価 必要数 合計
無線LANアクセスポイント
WAPM-1266WDPR
¥69,800 1 ¥69,800
インジェクター
BIJ-POE-1P/HG
¥15,800 1 ¥15,800
ハブ
LSW4-GT-5EPL
¥2,550 1 ¥2,550

 

案4)法人AP+外部アンテナ+WiFiルーターを本店Xと支店Aに設置

  • 本店Xに、屋外にWAPM-1266WDPR+外部アンテナ+WiFiルーターを設置
  • 支店Aに、屋外にWAPM-1266WDPR+外部アンテナ+WiFiルーターを設置 (有線PCあり)
    • WiFiルーターは、本店X内、支店A内、支店B内の無線子機との通信に使用
    • 理由)WAPM-1266WDPRには外部アンテナをつなぐので、本店X内、支店A内の無線子機に電波が届かない可能性があるため。
  • 本店Xと支店Aとの間を、リピーター機能(WDS,中継)を使用して通信

本店X 【Modem】—【BHR-4GRV2(X)】—【BIJ-POE-1P/HG】—【WAPM-1266WDPR】—【外部アンテナ】
               |
               |—【WiFiルーター(APモード)】

支店A  PC —【WiFiルーター(APモード)】—【BIJ-POE-1P/HG】—【WAPM-1266WDPR】—【外部アンテナ】

考察)
  • BHR-4GRV2(X)にWiFiルーター(APモード)を接続する代わりに、WiFiルーター(ROUTERモード)を1台使用することも可能。

    本店X 【Modem】—【WiFiルーター(ROUTERモード)】—【BIJ-POE-1P/HG】—【WAPM-1266WDPR】—【外部アンテナ】

  • 法人APに外部アンテナを接続する場合には、屋内用の法人APでも使用可能。
    • 理由)屋内の法人AP と 屋外の外部アンテナ とを同軸ケーブルで接続するため。
必要な機器)本店Xと支店Aに、法人AP+外部アンテナを設置。
  • 本店Xで必要な製品 (合計 ¥201,600 + WiFiルーター + 取付金具)
製品 単価 必要数 合計
広指向性 平面型アンテナ
WLE-HG-DA/AG
¥24,800 1 ¥24,800
同軸ケーブル20m
WLE-CC20
¥42,000 2 ¥84,000
同軸変換コネクタ
WLE-OP-RNC
¥1,400 0 ¥0
無線LANアクセスポイント
WAPM-1266WDPR
¥69,800 1 ¥69,800
インジェクター
BIJ-POE-1P/HG
¥15,800 1 ¥15,800
有線ルーター
BHR-4GRV2
¥7,200 1 ¥7,200
WiFiルーター   1  
外部アンテナの取付金具   1  
  • 支店Bで必要な製品 (合計 ¥134,400 + WiFiルーター + 取付金具)
製品 単価 必要数 合計
広指向性 平面型アンテナ
WLE-HG-DA/AG
¥24,800 1 ¥24,800
同軸ケーブル5m
WLE-CC5
¥12,000 2 ¥24,000
同軸変換コネクタ
WLE-OP-RNC
¥1,400 0 ¥0
無線LANアクセスポイント
WAPM-1266WDPR
¥69,800 1 ¥69,800
インジェクター
BIJ-POE-1P/HG
¥15,800 1 ¥15,800
WiFiルーター   1  
外部アンテナの取付金具   1  

 

参考1)離れた建物を無線ネットワークでつなぐ方法の基本例

離れた建物を無線LANでつなぐ方法の基本例(バッファローの屋外アンテナ、無線LANアクセスポイント)

参考2)10m離れた建物を無線ネットワークでつなぐ方法

10m離れた建物(母屋おもやと離れなど2地点)を無線LANでつなぐ具体例と考え方(バッファロー)

参考3)数m~50m離れた建物(3地点)を無線LANでつなぐなら、以下を参照

離れた建物を無線LANでつなぐ具体例と考え方(300坪敷地内の自宅1棟と離れ2棟:3地点)(バッファロー)

参考4)遠く離れた建物(3地点)を無線ネットワークでつなぐ方法

(100m~数km以上)離れた建物(3地点)を無線LANでつなぐ具体例と考え方(バッファロー)

参考)リピーター機能

リピーター機能(WDS、中継)の設定方法、つながらない対策(法人向け無線LANアクセスポイントWAPM、WAPS)(バッファロー)

参考)外部アンテナ

「外部アンテナ 屋外タイプ」

 

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。